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わたしは女性エンジニア。電子技術科
短大校職員が企業現場に伺いまして、活躍中の卒業生のお話を聴いて来ました。
卒業生は、平成26年3月電子技術科卒業の福田香音(ふくだ かのん)さんです。
福田さんがお勤めの会社は、東京都大田区にあるゼネラルエンジニアリング株式会社です。
はじめまして。自己紹介をお願いします。
平成26年3月に電子技術科を卒業した福田香音(ふくだ かのん)です。
私が勤めるゼネラルエンジニアリング株式会社は、設計開発のプロ集団として エネルギー、自動車輸送機器、産業機械、プラント業界を主な対象として設計・実験の受託開発、開発関連技術者派遣サービスを行なっている会社です。
どんなお仕事をなさっているのか、簡単に教えて下さい。
私は26年度入社の4年目です。自動車や携帯電話に入っているICチップの耐久性試験の仕事をしています。 沢山のICチップを一定の温度の状態においた後に1個1個テスタで測定して調べます。 150℃を維持する、125℃と-40℃を10分ずつ交互に温度変化させる等しながら24時間経過後にどうか、300時間経過後にどうか、という試験を行なっています。 その他にも半田づけの熱に対する耐性の試験で、リフローという260℃にもなる装置に4回通す、というのがあります。 そういった様々な試験や測定を実施しており、時間管理が非常に重要です。
でも、こうした細々した仕事が性に合っているので、結構楽しく取り組んでいます。
今後取り組みたい仕事などは、ありますか。
入社して最初の仕事は、耐久性試験における測定だけが担当でした。 次の仕事が今の仕事なのですが、今は時間管理を含めて耐久性試験全般を担当しています。 さらに、合間の時間で資料作成や報告書作成もさせてもらえるようになって、いろいろできることが増えてきました。 電子技術者としては最初のステップの仕事だそうなので、きちんとできるようになりたいです。
上司は、故障解析というICチップの故障の原因を探っていく仕事を担当しています。 故障箇所の特定が難しく、再現しないこともあって大変そうですが、私も将来は故障解析ができるようになりたいです。 さらに、設計までできるようになると「製品ができあがる喜び」があると聞いています。 いつか、設計まできちんとできるような電子技術者になれたらなあ、と思います。
私たちが扱うのは1個1個のICチップですが、この部品が最終的には自動車の安全装置の一部になったり、宇宙開発に使われたりします。 極めて高い品質が求められ、人の命にかかわってくるわけで、その点で非常に重要な仕事だと思っています。
エンジニアを目指す学生に激励アドバイスをお願いします。
学校の勉強では半導体の授業などが、上司の話についていくのに非常に役に立っています。 勉強は大切ですね。
社会人になって振り返ってみると、学生のうちに時間管理をもっとしっかりやっていればよかったと思います。 卒業研究など、終盤になって時間が足りずに学校に遅くまで残ったりしました。 早くから手をつける、分からないことはすぐに調べる等、自分から早い時期に積極的に動くことが、無理なく成果を得るためには必要です。
社会人になって、特に心がけていることがありますか。
意識して、友人と関わりを持ち続けるようにしています。 学校の友達でも学外の友達でもいいですから、頼れる人、信頼できる人を作っておくことが大切です。 仕事に就くと生活サイクルが変わってきて、どうしても友人との関わりが減ってしまいます。 私は、日曜日に3人くらいで集まって遊んでいます。
エンジニアを目指す女子学生に応援メッセージをお願いします。
学校では女性が少ないせいか、女性同士はすぐ仲良しになりました。 学校でも会社でも女性だから嫌な思いをしたことはないです。 この仕事をしていて、最初は重いボードを男性に運んでもらっていたのですが、中身を半分にしてもらって自分で運べるようにしました。 そういうのは男女差というより仕事をやり易くするための工夫かな、と思います。
お仕事中、取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。
取材日:平成29年7月25日